意外と知ってるようで知らないプロ野球の選手登録について解説していきます。
野球ニュースを見ていると、
期待のルーキー○○が出場選手登録!
とか、
不調の□□が出場選手登録抹消
という言葉を目にすることもあるでしょう。
調子やケガなどによって、選手は登録されたり抹消されます。
え?そのチームの選手なら誰でも出れるんじゃないの??
と思うかもしれないですが、そのチームに所属していても、選手誰もが出れるわけじゃありません。
そこで、プロ野球の出場選手登録と抹消について、詳しく説明していきます
これを読めば、野球通になれるかも!?
そんな内容です。
ではどうぞ。
もくじ
出場選手登録とは?
一軍の試合に出るためには、まずは一軍の選手として登録されていなければ出場できません。
その登録が出場選手登録です。
登録人数は、2019年から1人増えて最大29人です。
最大ということなので、この29人より少なくても問題ありません。
プロ野球選手は、まずはこの出場選手登録を目指します。
ただ、出場選手登録されたからといって、必ず一軍の試合に出れる訳ではありません。
出場選手登録された29人のうち、ベンチ入りできるのは最大25人です。
すなわち、4人はベンチから外れることに。
通常は、登板予定がない先発投手が外れることが多いです。
また、出場選手登録されていても二軍の試合に出場することが可能です。
出場選手登録抹消とは?
ケガや不調などで一軍から外れるときは、出場選手登録から外されることになります。
それが出場選手登録抹消です。
登録を抹消されれば、その空いた枠に他の選手を登録することが可能になります。
そして、一度登録を抹消されると、10日間は再登録できない。
(10試合ではなく10日間という点に注意!)
結構これは重要で、コーチ陣はうまく日数を計算して登録抹消することになります。
ただし、シーズン中のトレードで他チームに移籍した場合、10日未満でも再登録は可能。
選手登録の特例
出場選手登録には、次のような特例が存在します。
脳震盪登録抹消特例措置
選手がプレー中に脳震盪を起こし出場選手登録を抹消された場合、10日未満でも再登録が可能になるルール。
出場選手登録抹消時には代替選手を指定して登録することができ、抹消された選手が復帰する場合には、この代替選手が抹消されます。
引退試合選手登録特例措置
引退試合を行う選手に限り、1日限定で出場選手の枠に関係なく登録できるというルール。
ただし、ベンチ入りできる選手の人数は25人のまま。
この登録を行った選手は、翌日に自動的に登録抹消となり、それ以降のリーグ公式戦には出場できない。
(日本シリーズはこのルールの適用外なので出場可能)
選手登録に関するその他のルール
選手の登録について、もう少し説明します。
チームに所属している選手は、次の3つの形で登録されています。
支配下登録選手
支配下登録選手とは、そのチームの一員として登録されている選手のこと。
人数は70人。
この支配下登録された選手が、一軍の試合に出場することができます。
また、支配下選手の登録できる期限は決まっていて、7月31日まで。
その日までに登録されないと、そのシーズンの一軍戦に出場できない。
(二軍戦は出場可能)
育成登録選手
有望選手の育成や、ケガをした選手のリハビリなどの目的のために導入された制度。
背番号は3桁で、育成登録選手は一軍の試合には出場できない。
そのため、育成登録選手はまずは支配下登録されることを目標とする。
外国人枠
外国人選手が一軍に登録できる人数は4人までと決まっている。
そしてこの4人は、投手のみや野手のみということはできない。
そのため、野手3人+投手1人や野手2人+投手2人のように登録することになる。
支配下登録選手と外国人枠は、出場選手登録され一軍の試合に出場できるが、育成登録選手は一軍の試合に出場できない。
これが大きな違い。
(年俸も大きく違う)
まとめ
・ケガや不調などで出場選手登録を抹消されると、10日間は再登録できない。
・出場選手登録には、脳震盪登録抹消特例措置や引退試合選手登録特例措置もある。
・出場選手登録されるには、支配下登録選手として登録されていなければならない。
・有望選手の育成や、ケガをした選手のリハビリなどのために育成選手登録もある。
・外国人選手が一軍に登録できるのは4人までで、投手のみや野手のみはできない。
出場選手登録と抹消はこんな感じです。
ちなみに、シーズン中であれば登録や抹消は毎日可能。
開幕スタメンを掴んだ選手も、調子が悪ければ抹消されて他の選手が一軍に登録される。
代わりに昇格した選手が活躍すれば、実績のある選手でもなかなか一軍に戻れないなんてことも。
さらには支配下選手登録されていても、シーズン終了後に戦力外通告されることもあります。
プロの世界は本当に厳しいのです…。